鏡を見て偶然見つけた気になる白髪。白髪は光に反射するので、1本あるだけでも目立ちます。
ある番組で、黒髪の少女に白髪のつけ毛を数本混ぜた後ろ姿の写真を撮り、道行く人に年齢を当ててもらう実験をしたところ

40歳くらい?
と答えた人がほとんど。実際はまだ小学生の女の子だったのに、それだけ白髪が見た目年齢を左右させるという結果です。
ほんの少し白髪があるかないかだけで印象が変わってしまう髪。
ではどうして白髪になるのでしょうか?今日は髪の毛が白髪になるメガニズムについてお話します。
白髪になるメカニズム
実は白髪のメカニズムはハッキリとは解明されていません。病気と違い人体に影響を与えることのない白髪は、最近になってようやく研究が進み、そのメカニズムが徐々にわかってきました。
黒髪を作るメラノサイト
そもそも髪が黒くなるのは、髪を作る毛母細胞にメラニン色素と呼ばれる黒髪の素を“メラノサイト”と呼ばれる色素形成細胞が受け渡す働きによって着色されるんです。
そのメラノサイトの働きが極端に悪くなったり、メラノサイトそのものが減ってしまうとメラニン色素が髪に届かず、結果そのまま白髪として生えてくるのです。
白髪の2つのタイプ
白髪には大きく分けて2つのタイプがあります。
- 休止型 メラノサイトはあるのに、合成を行わないもの
- 欠失型 メラノサイトが極端に減少あるいはなくなるもの
そして、白髪になる人のほとんどが欠失型だと言われています。
つまり、メラノサイトが減ることが白髪の原因になるということですね。
ではどうしてメラノサイトが減ってしまうのでしょう。
メラノサイトが減る原因は主に3つ
原因1 加齢
これはもうどうすることもできませんが、加齢によってホルモンバランスが崩れたり必要な酵素が足りなくなることで、細胞の働きが悪くなり代謝がスムーズに行われずメラノサイトが減少します。
平均すると、30代でポツポツと白髪が生えはじめ、50代半ば頃になると毛髪の約半分が白髪になってしまうそう。
足りない栄養素をバランスの良い食事やサプリメントで補うことで、白髪が増えるのを防ぐことが大切です。
原因2 遺伝
白髪は遺伝性が高いと言われています。
遺伝により生まれつきメラノサイトの働きが十分でないために、メラニン色素が髪に送られない体質の方もいて、若白髪や子どもなのに白髪が混じるような場合は遺伝性の可能性があります。
原因3 ストレス
『ストレスで白髪ができる』とはよく言われてきたことですが、ストレスが溜まると頭皮の血流が悪くなり、結果的にメラノサイトが作られなくなることがあるのだとか。
白髪だけでなく、ストレスは心身にさまざまな影響を与えます。
出来るだけストレスを抱えこまないようにすることが大切ですね。
その他の原因
病気によって極端に栄養が不足したり、使う薬の副作用により代謝障害が起こることがあります。
女性の場合は、妊娠や出産によってホルモンバランスが変わることも白髪の原因のひとつ。
また、喫煙者は非喫煙者より40%も白髪になる確率が高いという研究結果があります。喫煙が髪や体に与える影響は大きいもの。健康的な生活を送るためにも出来るだけ喫煙は避けた方が良さそうです。
まとめ
今回は白髪ができるメカニズムについてお話ししました。
白髪の原因はメラノサイトの働きが悪くなったり、減少したりすること。髪への栄養不足や血流が悪くなることで、メラノサイトが減ってしまいます。
普段の食生活を見直し、血流をよくすることが白髪を防ぐ近道ですね。
※追記
そんな白髪が黒髪に戻るかもしれないという最新研究が発表されました。
メラニンの受け渡しを活性化する可能性を秘めたものとは?