車いすバスケを描いたドラマ【君に捧げるエンブレム】あらすじ・感想

エンターテイメント

2017年新春ドラマスペシャルで放送された【君に捧げるエンブレム

元Jリーガーで日本代表選手に選出された主人公が、下半身不随になったことから始まる物語は、実話を元にしたドラマです。

TOKYO2020パラリンピックでは日本選手が大活躍の車椅子バスケ、その魅力や選手たちの抱えている葛藤などが感じられるドラマのあらすじや感想をお話ししたいと思います。

 

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ドラマ【君に捧げるエンブレム】概要

【君に捧げるエンブレム】は2017年の1月に、お正月のスペシャルドラマとしてフジテレビが制作、放送しました。

原案は、実在する車椅子バスケの選手で元Jリーガー京谷和幸さんの実話が元になっています。

キャスト

鷹匠和也(主人公)…櫻井翔
鷹匠未希(和也の妻)…長澤まさみ
向井大隼(バスケチームのエース)…市原隼人
鶴田(WINGSの主催者)…田中哲司
神崎錬(ライバルチームのエース)…安藤政信

未希の父…小林薫
和也の母…倍賞美津子
大隼の母…かたせ梨乃

和也を追い続けるスポーツライター…香川照之

ストーリー

主人公鷹匠和也は、小さい頃から運動神経抜群。Jリーガーとなった彼は美人の恋人未希との結婚間近。

そんな和也の元に念願だった全日本代表選手として招集がかかる。

公私共に幸せの絶頂にいた和也だが、ある日交通事故に遭い下半身不随の身に。周囲は手のひらを返したように和也の元から去っていく。サッカーチームは契約解除。目前に控えていた結婚も、両家の猛反対によって白紙になってしまう。

サッカー選手だった和也にとって、脚を失うことは全てを失うようなもの。絶望しリハビリさえも拒み続ける彼を未希だけは励まし続けた。

未希の想いに突き動かされ、必死でリハビリをこなし脅威の回復力を見せた和也はある時、車椅子バスケチーム「WINGS」の練習を目にする。

その日から、車椅子バスケの魅力に生きる希望を見出す和也。競技用車椅子のスピード感、相手チームとの激しいぶつかり合い、全てが和也を虜にさせた。

車椅子バスケを通じ、取り戻していく夢や希望、チームメイトとの絆、彼らを支える家族や周囲の人たちが抱く葛藤が描かれる。

 

感想

競技用車いすの上に乗ったバスケットボール

格闘技のような車椅子バスケの魅力

注)ここからは一部にネタバレを含みます。

このドラマの見どころは、何と言っても車椅子バスケの迫力

試合では、選手同士が激しくぶつかり合い、まるで格闘技のようにも感じられます。

日常で使用される車椅子とは違い、競技用の車椅子は座る位置や背もたれの有無、ホイールの付け方などが独特で、スピードも出ればクルクルと回転し、コートを自在に動き回ることができます。

選手はその障害の程度(どの程度脚が動かないのか)によって、使用できる車椅子も違うし、その程度によるクラスが人ごとに点数で分かれていて、チーム戦であるバスケでは試合に出るチームメンバーの合計点数が決まっています。

その特性をポジションやプレーに活かす。全く知らなかった車椅子バスケの魅力を知ると実際のゲームもまた違った目線で見られそうだと感じます。

こんな激しいスポーツに恐怖心を感じないのか?と選手の方々を尊敬してしまいます。

普通とは何か?を考えずにはいられない

事故に遭った日から、事あるごとに口にされる

「普通の体じゃない」

「普通に生活する」

「普通の人がすること」

普通】という言葉が発せられるたび、誰にとっての普通なのか?を考えさせられます。

健康だった時の生活なのか、それなら生まれつきの障害を持つ人にとっての普通は何なのか?

普通であることの難しさ、そんなことを考えて未だに答えは見つかりません。

なんのためにプレーするのか

WINGSに入団してから4年の月日が流れると、元々スポーツの才能に長けた和也は、ストイックに練習しぐんぐん上達しています。

しかし、それと同レベルのプレーをチームメイトに求めるようになりキツく当たってしまうのです。

同じように障害を抱えながら生きるチームメイトにとって、バスケに向き合う姿勢は様々。

ある時、チームからも家族にも「ついていけない」と言われた和也はライバルである神崎に「かつての自分を取り戻したいだけだ」と指摘され、自分の存在意義がわからなくなってしまいます。

新しく見つけたと思っていた居場所が、自分を追い詰めていく。

人生って、どうしてこうも壁ばかりなの?

と唸ってしまいました。

 

バスケと命を秤にかける大隼

WINGSのエース大隼(ひろと)は、13歳の時に骨肉腫で片足を切断。腫瘍が肺に転移している中で車椅子バスケを続けています。

彼の母親もまた、がんに侵され入院中。子どもの頃から自分を励ましてきてくれた母親を、今は大隼が支えていました。

大隼の病状が悪化すると

バスケより1日でも長く生きることを選んだ

と、母親を悲しませないよう、バスケを諦め生きる道を選ぶのです。

 

母親の目線に立てば、きっと自分の子どもには、好きなことを思い切りやって、悔いのない人生を送って欲しい。と思うはず。

でも、子どもの立場からすれば、これ以上母親を悲しませたくない。

正解なんてない選択に、神様は意地悪だな、と思ってしまいました。

家族愛と夫婦愛

事故に遭う前から、いつもそばで支えてくれた未希。

事故で下半身不随になるとわかっても、自分だけは和也の元を離れない、と懸命に支え続けました。

黙って入籍するなど頑固な一面もありますが、常に和也の味方であり続けます。

和也の努力もあり、未希の両親にも二人の結婚を認めてもらい、数年後には可愛い男の子が家族に加わりました。

 

一度は全てを失い、生きる希望を失ってしまった和也が出会った車いすバスケは新しく見つけた生きる希望。

未希にとって和也が生き生きとプレーする姿は嬉しくもある反面、バスケにのめり込めばこむほど、夫婦として、家族としての時間がなくなり、寂しさも感じる。

息子が少年サッカーのクラブに入ったことも、遠慮して話せないまま時が過ぎ、いつの間にかすれ違いを感じるようになっていました。

頭ではわかっていても、気持ちが追いつかないことってありますよね。

ある時その不満が爆発し、頭を冷やすために息子を連れて実家に戻ってしまう未希。

「俺は一人でも生きていけるから大丈夫」と強がる和也。

このまま修復できないのでは?と思うようなこともありましたが、和也の試合を見に行った未希は和也がワンマンだった以前とは違いチームのためにプレーしている姿に変化を感じ取ります。

そして和也もまた気がつきます。

何よりも家族が大切な存在だ、ということに。

夫婦って、辛い時を支え合うだけじゃなく、嬉しいことも分かち合う存在なんですよね。

まとめ

車椅子バスケの魅力が伝わるドラマ【君に捧げるエンブレム】の感想でした。

ストーリーやキャスティングともに良いドラマなので、パラリンピック前にもう一度観たい、と思ったのですが今のところ再放送の予定はなく、DVDやレンタルなどもまだありません。

動画配信などで見られるようになる日を心待ちにしたいドラマでした。

パラリンピックでは、実際の車いすバスケットボール選手達の熱戦にドラマの何倍もハラハラ、ドキドキ。

きっと、どのプレーヤーのバックグラウンドも、ドラマと同じ、いや、それ以上の想いがあるはずです。

そんな選手、チームメイト、それを支える人たちの想いを感じられるドラマでした。

 

 

 

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